最近(2025~2026年)の日本における外国人就労ビザの状況をまとめると、「専門人材」と「特定技能」の受入れ拡大が進む一方、技能実習制度は終了に向かっているというのが大きな流れです。
1. 外国人労働者数は過去最多を更新
厚生労働省によると、2025年10月末時点の外国人労働者数は約257万人となり、過去最多を更新しました。外国人を雇用する事業所数も増加しており、人手不足を背景に外国人材への依存度が高まっています。
2. 特定技能ビザが急増
近年最も増えているのが、在留資格「特定技能」です。
- 2025年10月時点で約28.6万人
- 前年比約38%増
- 介護、建設、宿泊、飲食料品製造、農業など人手不足業種で拡大
特に地方の宿泊業や介護業界では、特定技能人材の採用が一般化しつつあります。
3. 技能実習制度は廃止へ
これまで外国人受入れの中心だった技能実習制度は廃止が決定しており、2027年4月から新しい「育成就労制度」へ移行します。
新制度では、
- 人材育成と人材確保を両立
- 一定条件下で転籍(転職)が可能
- 特定技能への移行を前提
という特徴があります。
4. 技術・人文知識・国際業務(技人国)も増加
大学卒業者などが取得する
- 技術・人文知識・国際業務
- 高度専門職
- 経営・管理
などの専門人材向け在留資格も増加しています。
2025年には「専門的・技術的分野」の在留資格保有者が、初めて技能実習を上回る規模となりました。ITエンジニア、ホテルスタッフ、通訳、海外営業などの採用が拡大しています。
5. 宿泊業・旅館業への影響
旅館業界では特に次の職種で外国人採用が増えています。
- フロント業務
- 客室清掃
- レストランサービス
- 調理補助
- 施設管理
宿泊分野は特定技能の対象業種であり、インバウンド回復もあって受入れニーズが高い状況です。
旅館業を経営される方向けの実務ポイント
旅館・ホテルで外国人を雇用する場合は、在留カードだけでなく、
- 在留資格の種類
- 就労可能な業務範囲
- 在留期間
- 更新時期
の確認が重要です。特に「留学」「家族滞在」は就労制限があり、「技人国」と「特定技能」では従事できる業務範囲が異なります。
旅館業との関係であれば、現在は 「特定技能(宿泊分野)」と「技術・人文知識・国際業務」 が主力の就労ビザになっています。